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手作り石けんの材料バターの効果と注意点

バターの手作り石鹸

数年前からバター不足がニュースなどでも取り上げられるようになりました。
バターはパンに塗ったり、お菓子作りに使ったりと食生活の中で最も身近なオイルの一つです。

バターは乳脂(にゅうし)とも言われ、牛乳から作られるオイルです。
特に放牧が盛んな北ヨーロッパでは伝統的に入手しやすいオイルとして発展を遂げてきました。
牛脂、ラードと共に家庭用の手作り石けんの材料として古くから親しまれてきたオイルの一つでもあります。

それでは、バターを手作り石けんの材料として使った場合の効果と注意点についてご説明いたします。

目次

バターの効果

バターの構成成分は、パルミチン酸が29%、オレイン酸が27%、ミスチリン酸が12%、ステアリン酸が11%、リノール酸が3%といった内容になっています。

様々な脂肪酸が含まれていますが、パルミチン酸が、ミスチリン酸、ステアリン酸といった飽和脂肪酸の含有量が多いことが特徴です。

ミスチリン酸は手作り石けんの細かい泡立ちを良くしてくれる効果がありますし、パルミチン酸は手作り石けんの硬さを出すために必要な脂肪酸です。
ステアリン酸も融点、つまり溶け始める温度が70度ととても高いため、石けんを硬くするのに大変有効な脂肪酸です。

オレイン酸も含まれているため、石けんを使ったときの肌の保湿にも効果があります。

全体として、バターを手作り石けんの材料として使った場合、きめ細かい泡がたち、硬く、保湿力のある石けんとなるでしょう。

また、牛脂よりも軽い使い心地になります。
そのため、歴史的にイギリスやアメリカで良く作られていた牛脂の石けんにバターを混ぜて使われていたこともあります。

バターのデメリット

バターを手作り石けんの材料としてのデメリットはその匂いでしょう。

料理に使う分には全く気にならない、むしろ香ばしいとさえ思えるその匂いは、風呂場やキッチンで使われたときにきつく感じられる方も多いようです。
動物性のオイルとして手作り石けんに使われてきたラードと同じように匂いが強いため、なかなかメインのオイルとして使うには厳しいところがあるようです。

バターの鹸化価

バターの鹸化価は、苛性ソーダで140、苛性カリで196です。

どのような場面で使うと効果的か

バターを手作り石けんの材料として使う場合、ココナッツオイルとの相性が非常に良いとされています。
両方ともキッチンで使う調理用のオイルとして大変なじみ深い食材ですね。

バターはかねてから石けんの材料として使われてきた背景があります。
「身近な材料で石けんを手作りしたい!」という気持ちが一番強く、石けんの質や効能などについてあまり気にされないのであれば、おすすめできるオイルです。

しかし、たくさんの良質なオイルが存在する現在において、肌への健康や洗い上がり、その後のアレルギー反応の心配などを考えると、あまりバターを手作り石けんの材料として使う意義は高くはないでしょう。

近年、市場で不足しがちなバター

近年、オリーブオイルなどの他のオイルの台頭もあり、キッチン用のオイルとしても比較的高価になったバター。
バター不足などの報道にもわかる通り、スーパーで「バターがない!」という状況も見られました。

手作り石けんの材料としても良いですが、食材として大切に頂いていきたいですね。