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手作り石けんの材料エゴマ油の効果と注意点

エゴマ油の手作り石鹸

手作り石けんに慣れてきたら、アロマテラピー用の精油を加えてみたり、スパイスやハーブを加えてみたり、日常的に利用している食品やお茶、お酒などを入れてみたり、バリエーションは広がりますね。しかし、気を付けていただきたいのは食品用として使われている材料が必ずしも手作り石けんの材料に向くとは限らないこと。試してみる前に、どのような性質を持っていて、手作り石けんの作成過程でそれらがどのように作用し変化するのか、調べておきましょう。エゴマも油もその一つです。
レシピのバリエーションも豊富な手作り石けん上級者の方向けに、主に食品として使われているエゴマ油を手作り石けんの材料として使ったとき、その効果と注意点について解説します。

目次

エゴマ油の効果

エゴマは、中国やインドが原産のシソ科の植物で、古くから香辛料として使われてきました。そのエゴマから抽出したエゴマ油、最近健康に良いと話題になっています。
エゴマ油の主な成分はα―リノレン酸が60~65%、オレイン酸が20%、リノール酸が12~13%、パルミチン酸が6%、ステアリン酸が2%といった構成になっています。
特筆すべきは、そのα―リノレン酸の含有量の多さです。この点が巷で「健康に良い」と言われる所以となっています。
α―リノレン酸はプロスタグランジンという物質を作り、このプロスタグランジンが血液をサラサラにし、動脈硬化や心臓病など、血液にかかわる病気を予防すると言われています。
また、手作り石けんの材料としても、α―リノレン酸は皮膚再生効果があるため、炎症が起こった皮膚には適していると言われています。アトピー性皮膚炎などのアレルギー症状にも有効です。

エゴマ油のデメリット

エゴマ油の最大の弱点は、加熱に弱いことです。エゴマ油は過熱すると有毒成分が発生するとされ、食用でも基本は生食です。
これは、手作り石けんの材料となるメインオイルとしては致命的です。手作り石けんは、低温で作る方法であっても、最低40~50度の温度の状態で苛性ソーダとオイルを混ぜ合わせます。α―リノレン酸は50度で変質してしまうといわれており、せっかく肌や健康に効果の高いエゴマ油を手作り石けんの材料に入れても、石けんの作成過程で重要な脂肪酸が壊れてしまうのです。

エゴマ油の鹸化価

エゴマ油の鹸化価は苛性ソーダで138、苛性カリで193です。

どのような場面で使うと効果的か

エゴマ油を手作り石けんの材料として使おうとするならば、オプションオイル、つまり鹸化させないオイルとしてトレース後、型入れ前に入れるというやり方をおすすめします。このタイミングであれば、温度もさほど高くなく、α―リノレン酸を壊さずにエゴマ油の効能を石けんに取り込むことができるようになります。

シソ油の別名も持つエゴマ油

エゴマ油は、かつて灯油などとして日常的に使われてきたオイルでした。しかし、菜種油の登場により、その活躍の場は減っていき、再び世に知られるようになったのは1990年代、エゴマ油に大量に含まれるα―リノレン酸が注目されてからです。そのとき、食用として売り出すために開発側がつけた名前が「シソ油」。「エゴマ」という名前の知名度が低かったからだそうです。
そんなエゴマ油、韓国ではサムギョプサルなどの肉料理と一緒に食べる人気者。韓国料理がお好きな方は、エゴマ油を手作り石けんの材料として試してみてください。