手作り石けんにおけるジェル化

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石けんを手作りしてしばらくは、牛乳パックなどを利用して型入れをする多いのですが、慣れてきた頃に透明の石けん専用のアクリル型などを利用するようになってきます。すると、中身を見ることが出来なかった牛乳パックとは異なり、どのように石けんの鹸化が進んでいくのかよく分かるようになってきます。そんな中、石けん作成1時間後くらいしたら、中心から透明のジェル状になっていくのを見る機会があるでしょう。初心であれば何が起こっているのか、失敗してしまったのかと不安に思うでしょうが、これは日本のソーパーの間で一般的に「ジェル化」と呼ばれる液晶化現象のことを指します。一方、同じ原料を使用した場合でも、ジェル化が起きないこともあります。どのようにしてジェル化が起こるのか、また石けんにどのような利点と欠点をもたらすのかをご説明していきます。

ジェル化とは?

ジェル化とは石けんの液晶化現象のことです。型入れ後、中心からジェルのような透明感が出始め、全体までジェル状になった後、固まっていくのですが、鹸化反応が起こっている間、40度前後の保温状態をうまく保つことによって起きます。最適な状態で鹸化が進むため、ジェル化した石けんは分子がキレイに整列した状態になっています。そのため、ジェル化した石けんは溶け崩れが少なく、マイルドで使い心地のよい石けんになると言われています。非ジェル化の石けんにおいても、長く熟成期間をおくことで、硬くマイルドな石けんになります。

ジェル化した石けんは使い心地はいいものの、透明っぽい石けんになるため、色を重視するデザイン石けんを作る際には好まれないようです。

ジェル化による失敗例

しっかりジェル化すると、石けんの表面にソーダ灰もつきにくいですが、「過冷却」という石けんが固まらない現象がまれに起こることがあります。過冷却は、石けんで使用するオイルの凝固点を過ぎても固まらないことを指します。オイルが固まる際にできる核を中心に個体の結晶化が進むのですが、温度が下がる通常よりも遅い場合、核ができず、石けん自体が個体化するのを忘れてしまうようです。原因は固まりにくい脂肪酸を多く含むオイルを使用する場合や、オプショナル素材に多く水分を含む場合に起こりやすいようです。固まらない場合は、一度冷蔵庫で保管すると、固まり始め、一度固まった石けんは冷蔵庫から出しても液体に戻ることはありません。

ジェル化回避の注意点

ジェル化した石けんはしっかり鹸化が進むため、マイルドで硬さのあるものに仕上がりますが、透明感が出てしまうため、デザイン石けんを作る場合には思ったような色合いにならず、場合によっては好まれないこともあります。また、石けんの半分はジェル化しないなど、中途半端なジェル化になることもあります。ジェル化させたくない場合の注意点をご紹介します。

真夏の日中は避け、気温が低い日や時間帯を狙って作る。
気温が高いときは、型入れ温度を低めにする。
アクリルモールド型は熱がこもるため、ラップをしないようにするか、木製モールドを使う。
型入れ後、保温する際には発砲スチロール箱の蓋をせず、4~5時間後くらいに蓋代わりにティータオルなどをかぶせる。
石けん生地の温度が上がりやすいアルコール類、乳製品、糖質製品をオプション素材として使用しない。

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