パンプキンシードオイルは、西洋のハロウィンで良く使われる、大きめの品種、西洋カボチャやペポカボチャから採れる植物オイルです。
その色は植物オイルにしては珍しく、黒緑色のオイルになります。
日本のカボチャとは大きさも味も少し違う西洋カボチャ、そこから採れるオイルは手作り石けんの材料としてどうやって使えばよいのでしょうか。
そこで、手作り石けんに含めるオイルとして、パンプキンシードオイルの効果と注意点を解説いたします。
目次
パンプキンシードオイルの効果
パンプキンシードオイルの主な産地はヨーロッパのオーストリアです。
古くからヨーロッパでは、パンプキンシードを頻尿等の治療用に使っていました。
そんなパンプキンシードオイルの特徴は、保湿に有効な成分と、パンプキンシードに含まれるβ-カロテンでしょう。
パンプキンシードオイルの成分は、リノール酸が52%、オレイン酸が28%、パルミチン酸が12%という構成となっています。
パンプキンシードオイルには、皮脂腺を活性化させ、肌の保護を助ける機能を持つリノール酸と、保湿力の素晴らしいオレイン酸が多分に含まれています。
また、β―カロテンは老化を防ぐ抗酸化作用があり、アンチエイジングには最高の要素なります。
さらに、パンプキンシードオイルにはビタミンEも豊富に含まれているため、若返りが期待できるオイルと言えるでしょう。
石けんの材料としてこのパンプキンシードオイルを使った場合、バランスの取れた保湿力と、皮膚再生の効果が期待できる石けんとなります。また、ナッツのような香りも楽しむことができるでしょう。
パンプキンシードオイルのデメリット
パンプキンシードオイルのデメリットは、大変酸化しやすい多価不飽和脂肪酸であるリノール酸の含有量が、その成分の50%を超えていることでしょう。
酸化がしやすいため、あまりメインのオイルとして使うことはおすすめできません
パンプキンシードオイルの鹸化価
パンプキンシードオイルの鹸化価は苛性ソーダで137、苛性カリで192です。
どのような場面で使うと効果的か
パンプキンシードオイルは、保湿力にも優れた成分を持っていますが、酸化が早いという特徴も持っています。
そのため、メインオイルと言うよりは、オプショナルとしてトレース後、型入れ前の段階で加えるオイルとして用いることがおすすめです。
色がついているオイルになりますので、その色を効果的に使えば、基本の白い石けんに新たなバリエーションを加えてくれるでしょう。
さらに、ナッツの香りは他のナッツと併せてもハーモニーを楽しむことができる場合もありますので、配合の割合を考え、独自のレシピを作る時には工夫の凝らしどころがたくさんあるオイルであるとも言えます。
ハロウィンでは、パンプキンシードオイルの石けんはいかが
西洋カボチャはヨーロッパでは大変伝統的な食材です。
ハロウィンがここまで日本に浸透するまでは、あまりその姿をスーパーでも見かけることはありませんでしたが、10月近くになると、輸入食材店などで目にすることもできるようになりました。
この時期のハンドメイドソープとして、ぜひパンプキンシードオイルを手作り石けんの材料に使ってみてください。色合いも十分楽しめる一品となるでしょう。