オリーブオイル、ココナッツオイル、パームオイルと苛性ソーダ、それらの材料を自由自在に操れるようになり、使うオイルの数もカカオバター、マンゴーバター、スイートアーモンドオイルと増えてくると、次第に植物オイルにも詳しくなってきます。
その中でもかなりマイナーなオイルの一つである、「ニームオイル」というオイルはご存知でしょうか。
ニームは英名、日本語ではインドセンダンという植物です。
そこで、ニームオイルを手作り石けんの材料として使ったときの効果と注意点について確認していきましょう。
ニームオイルの効果
ニームは、インド原産の常緑樹です。熱帯地方全域に広く植樹されている木で、ハーブの木としても有名です。
害虫に対して大変強い作用を持つアザディラクチンという成分を含んでおり、「奇跡の木」とも呼ばれています。
ニームの種子から抽出されるニームオイルは解熱採用、抗炎症作用、抗菌作用など、様々な効能が確認されています。
害虫には非常に効果があるニームオイルですが、人や農作物への害はないと言われています。
インドでは数千年前からハーブとして使われていたほか、アーユルベーダという民間伝承医療の中で幅広く使われてきた経緯があります。
虫よけや胃薬、歯磨き、虫よけなどその用途は幅広く、治療効果も認められてきたオイルになります。
必須アミノ酸やビタミンEも保有しています。
手作り石けんの材料としては、その殺菌作用と防殺虫作用が効果的に使えるでしょう。
ニームオイルのデメリット
ニームオイルのデメリットは、まず、入手が困難であるということでしょう。
一般のスーパーではまず見つけることはできません。
石けん材料店やインターネットなどの業者から入手することになります。
ニームオイルの鹸化価
ニームオイルの鹸化価は、苛性ソーダで139、苛性カリで229になります。
どのような場面で使うと効果的か
ニームオイルの最大の魅力はその殺菌作用です。
ペットなどにつきやすいダニやノミといった害虫が嫌がる独特の成分を有していますので、ペット用の石けんの材料としては大変効果を表すでしょう。
また、フケなどの髪の毛の悩みがあるかたにも、石けんの材料として加えてもいいかもしれません。
にきび、おでき、水虫などにも殺菌効果を発揮しますから、そういった細菌の繁殖に伴う悩みを抱えているかたも使用をおすすめできます。
手作り石けんに含めるときには、メインオイルと言うよりは、オプションとしてトレース後、型入れ前に入れ込むことにより、殺菌作用を効果的に利用すると良いでしょう。
殺菌効果があるニーム、作物の害虫よけにも使われています。
ニームは一般のオイルとして、というよりも、農作物の害虫よけとして広く知られ、使われています。
害虫に食欲減退をもたらし、餓死させるという効果があるため、その作用が重宝されているというわけです。
手作り石けんの材料としては、かなりイレギュラーな特別な用途に使うオイルとなるでしょう。
しかし、自分たちの石けんを手作りすることにも慣れてきた上級者はペット用にも石けんを作りたい、できればペットの生活に効果がある材料を入れたいという人も多いのではないでしょうか。
そんなかたにおススメのオイルがニームになります。