石鹸にも使用期限があるの?!正しい石鹸の管理と保存方法

石けんの使用期限と正しい管理方法

食品や薬剤などには、必ず使用期限(消費期限、賞味期限など)があります。国が定めた「薬事法」や「食品衛生法」により、私たちの健康と安全が保たれているのです。

体に入れるものや、触れるものに関して「安全基準」が設けられているように、石鹸にも安全に関する基準があります。

石鹸は「化粧品」や「医薬外品」に分類されます。石鹸を販売している会社がいくら法律を守って安全なものを提供していても、それを使う私たちが適切な使い方をしていなければ石鹸は「毒」になってしまう可能性があります。正しい石鹸の管理と保存方法についてご紹介します。

薬事法での石鹸の基準

薬事法の現在の正式名称は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」。難しく聞こえますが、簡単にまとめてしまうと「化粧品や医薬品などの使用安全や品質安全基準」について記述されている法律です。

市販されている石鹸には、商品名や製造会社、また成分表などが記載されたラベルが貼ってあります。これも薬事法に定められている基準の一つです。しかし、一部商品においては使用期限について明記する必要がありません。適切な保存状態で3年安全な品質を保つことができるものはラベルへの記載が不要なのです。

ラベルに表示がない=使用期限がない、というわけではなく「3年は品質を守ることができる商品」ということなのです。これは消費者が適切な保存状態を保持していた場合にのみ適用されることであって、どこにどのような状態で保管していても絶対に大丈夫!ということではないことを知っておかなければなりません。

適切な保存状態とは?

まず、適切な保存場所とは「高温多湿を避け、直射日光が当たらない場所」のことを指します。具体的な置き場所についてご紹介します。

冷蔵庫の野菜室

高温・多湿・直射日光対策、すべてクリアできる環境が整っています。なぜ野菜室か。それは温度変化による石鹸の劣化を防ぐためです。温度変化が大きいと水滴がつきやすくなり、湿り気を含んだ状態になっていまいます。これでは「多湿」対策にはなりません。野菜室は、冷蔵庫の中でも一番ナチュラルな低温度設定になっており、飲み物や調味料などよくつかう冷蔵室よりは扉の開閉が少なく温度変化が少ないといわれています。

クーラーボックス

石鹸を食品と一緒に入れるのは嫌だという方は、クーラーボックスまたは発泡スチロールボックスをおすすめします。保冷材と一緒に入れておけば野菜室と同じ環境に置くことができ、遮光もできるのでバッチリです。

また、保存する際には新聞紙やキッチンタオルで梱包することをおすすめします。新聞紙やキッチンタオルで石鹸を包むことにより「温度変化を少なくする効果」と、「水分から石鹸を守る効果」が期待できます。また「乾燥剤(シリカゲルなど)」を一緒に入れると多湿対策になり効果的です。

保存容器は缶が最適

食品保存用の密封タッパーやジップなどを使った保存でも問題ありませんが、そういった保存容器の場合は透明の場合が多いので完全に遮光できません。色付き石鹸の場合には脱色を防ぐ効果もあります。

適切に保管することが重要

今回は市販に出回っている一般的な石鹸の保存方法についてご紹介しました。防腐剤が入っていない石鹸、ハーブやアロマなどのオーガニック材料を使用した石鹸は使用期限が定められており、その多くは一般的な石鹸よりも使用期限が短いものが多いので商品ラベルをチェックする必要があります。
効果的な保管方法を活用して、安全・安心の石鹸ライフを送ってくださいね。

手作り石けんの保管

石けんを定期的に作っている人であれば、いつ作成したのか分からないくらい古い石けんが急に出てくることが多々あります。保存状態がよく使えるものもあれば、エッセンシャルオイル(精油)の香りが飛んでしまい、酸化したオイルの油臭さしかしないものもあります。一般的には1年くらいが使用期限の目安と言われていますが、早くて作成後半年くらいから劣化がみられるものもあります。保存料や防腐剤を使わない手作り石けんは、特に作成日をしっかりノートなどに付けて管理しておくことが重要です。

石けんの劣化の目安

・油臭くなったり、異臭がする。
・石けんの表面に油が浮いてくる。
・カビが生える。
・色材の退色とは明らかに異なる変色。

石けんの劣化の原因

劣化は酸化によるものですが、その酸化を引き起こす原因は様々です。

使用するオイルが原因

酸化安定の悪い脂肪酸は、カプリル酸、カプリン酸、リノール酸、リノレン酸を多く含むオイルです。カプリル酸とカプリン酸を多く含むオイルは、ココナッツ油とパーム核油です。両オイルともに気泡力のあるラウリン酸と、泡の持続性があるミリスチン酸を多く含むことから、石けんの原料オイルとして人気のあるオイルです。

リノール酸は脂肪酸の中でも酸化速度が速いことで知られています。リノール酸の酸化速度はオレイン酸の10倍ともいわれ、いたみやすいオイルです。リノール酸を40~70%と非常に多く含むオイルは、ひまわり油や紅花油、グレープシード油、月見草油、コーン油、小麦胚芽油、綿実油、大豆油、くるみ油、ククイナッツ油、ローズヒップ油、ごま油、米ぬか油、ピーナッツ油などです。上記のオイルほどではないですが、リノール酸を10~30%含んでいるのは、スイートアーモンド油、アプリコット核油、キャノーラ油、なたね油、アボカド油などです。

リノレン酸は、リノール酸よりもさらに酸化速度が速く、オレイン酸の15倍といわれています。リノレン酸を多く含むオイルは、ローズヒップ油、ククイナッツ油、くるみ油、キャノーラ油です。

光や熱や湿気で酸化

光が入る場所や、気温が上がりやすい場所、湿気の多い場所に石けんを保管することで酸化を進める可能性が高くなります。

鉄分や金属を含む場合

銅やマンガン、鉄などを含む色材やオプショナル素材を使った石けんの場合、酸化を進める可能性があります。また、色材としてクロロフィルやカロチン系のオプショナル素材も人気ですが、こちらも酸化を進めてしまうため、注意が必要です。

劣化(酸化)を防止または遅らせる方法

まず劣化の原因となる脂肪酸を多く含むオイルやオプショナル素材の使用を避け、保管状態を良くするのが一番ですが、ほかにできる防止策をご紹介していきます。

植物の色材を不使用にする

クロロフィルだけではなく、緑色の植物を色材として使用する場合、酸化を促進させる可能性が高くなります。色付けをする場合は、植物系の色材ではなく、クレイなど酸化しないものを選ぶと良いでしょう。

ビタミンEオイルを使用

ビタミンEには抗酸化作用があるため、酸化を防ぐ効果があります。酸化しやすい脂肪酸を多く含むオイルを使用するときなどは、ビタミンEを投入するか、ビタミンEを多く含むオイルをブレンドすると良いでしょう。スイートアーモンド油やヘーゼルナッツ油はビタミンEを多く含んでいます。

天然防腐剤を使用

天然防腐剤として知られるローズマリーオイルエクストラクトは使用オイルの0.1~0.5%加えるだけで、石けんを長持ちさせる効果があります。酸化しやすい材料で作る際には是非ローズマリーオイルエクストラクトをトレース後に加えるようにしましょう。

手作り石鹸  手作り石鹸

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