手作り石けんで一般的なのが、苛性ソーダを使ったコールドプロセス法ですね。この作り方ですと、好きな素材を使ってナチュラルで肌に良い石けんを作ることができます。手作り石けんをやっている方にとっては一番馴染みの深いのがコールドプロセス製法ではないでしょうか。コールドプロセス製法とは別に、「ホットプロセス製法」という作り方もあります。コールドプロセス製法とホットプロセス製法はなにが違ってどちらが良い製法なのでしょうか。2つの製法の違いをご紹介します。
手作り石けんのコールドプロセス製法とは
手作り石けんでポピュラーなコールドプロセス製法とは、昔ながらの素朴な製法です。材料に熱を加えず油分と苛性ソーダが反応した時の発熱を利用して作ります。温度は50度くらいでゆっくりと時間をかけて熟成させて石けんを作っていく製法です。低い温度でじっくりと熟成させるため、石けんが完成するまでに長い時間を要するのが難点です。しかし、素材に熱を加えずに作ることによって成分に与えるダメージが少なくてすみます。手作り石けんに使用される天然素材はねつに弱い成分もあります。コールドプロセス製法なら天然素材の良質な成分を壊さずに石けんに閉じ込めることができるのです。
ホットプロセス製法とは
コルドプロセス製法に対してホットプロセス製法は、素材に熱を加えて攪拌することで手早く石けんを作ることができます。コールドプロセス製法ですとつくった石けんを使用できるのは1ヶ月ほど先になってしまうのですが、ホットプロセス製法で作れば石けんをすぐに使うことができます。コールドプロセス製法では何時間も攪拌しなければいけないのですが、その時間も短縮することができます。長い時間かけてじっくり作るのが嫌な方や、すぐに石けんを完成させて使いたい方にはホットプロセス製法がオススメです。
ホットプロセス製法での石けんの作り方
ホットプロセス製法での石けんのつくりかたをご紹介します。材料や分量などはコールドプロセス製法と同じです。
①鍋に油脂を量り入れ、弱火で加熱しながら固形油脂を溶かして混ぜておきます。
②①の鍋に苛性ソーダ水を混ぜます。(コールドプロセス製法ではここで苛性ソーダ水と油分の温度を一定にしますが、ホットプロセスでは必要ありません。)
③ブレンダーや、泡立て器で良く攪拌します。
④石けん生地にトレースができたら、鍋を加熱します。弱火で生地全体にねつが回るように鍋に蓋をします。
⑤石けん生地がマッシュポテトのようになったら精油などで香りづけをして型に入れます。
⑥型に入れておけば翌日にはカットして使用することができます。1日待てない方はきじが冷めてきた時点で手で丸めても大丈夫です。
コールドプロセスとホットプロセスを使い分けよう
コールドプロセス製法とホットプソセス製法の違いがご理解いただけたでしょうか。コールドプロセスはじっくり、ゆっくり成分を壊さずにとっておきの石けんを作りたいときに、ホットプロセスは急いで石けんを作りたいときにと使い分けるのがオススメ。どちらの製法も良いところも悪いところもあります。その時々でどちらの製法で作るか選んで石けんを作るのも良いですね。